一期一会 みはるの部屋

正義はわれにあり

安楽死とか尊厳死とか の話

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想像する 自分が彼女だったら、と

動けなくなることはわかっているのに、何もできない恐怖の日々

ただ、その時を待つしかないのか? 

誰かにイラついても 泣き叫びたくても 憎悪の炎を燃やしても その身体さえ動かせなくなる 

 

眠れない日々

少しづつ動かせなくなる体

仕事も失い

趣味も失い

生きがいもなくなる

身体はやせ衰え スタイルは崩れる

化粧も出来ない、服も選べなくなる

築いてきたものが失われていく日々 絶望の毎日

歩けなくなり おむつになり 誰かの手が必要になる

   

虫が顔に張り付いたり、耳元に近づいてきても払うこともできない

顔に不快なものがくっついても

脚がつっても

まぶしくても、寒くても、暑くても、何もできない

口を洗いたくても 自分が自分をくさいと感じても

部屋から見える景色も、好きな音楽を聴いて選ぶ事も出来ない

 

介護する人は手荒なケアかもしれない

食事も急かすように食べさせられ おむつ交換や衣服交換で裸のまま長時間ほったらかしにされるかもしれない

お通じが出ないと言っては浣腸をされたり

自分の唾で死にそうになったら、苦しい吸引をされるかもしれない

自分で歩んできた道を奪われ、誇りも奪われ ものとして扱われるかもしれない

抗議する言葉も失い、伝わらない思いの中で朽ち果てるのか

 

残酷な運命かもしれない、私も願うだろう、死にたい、と

安楽死させてくれ、尊厳死させてくれ、

生きている事の意味を見出せない辛さ

絶望に打ちひしがれる

 

だから、だからこそ、この記事の

 

京都地裁の川上宏裁判長は「弁護人の主張する憲法13条違反を直接的な理由根拠として本件に嘱託殺人罪を適用しないとの結論を採用することはできない」とした上で「主治医でもなくALSの専門医でもなく、SNSのやり取りがあったにすぎず、これまでの経過や現在の症状も把握せず、主治医や近親者等にも知らせることなく秘密裏に、その日初めて会ったばかりの被害者の十分な診察や意思確認ができるとは思えない」などと指摘。 そして「130万円の報酬の振り込みがあってから行動したのを考えれば、被害者のためを思って犯行に及んだものとは考え難く、利益を求めた犯行であったと言わざるを得ない。被告人の生命軽視の姿勢は顕著であり、強い非難に値する」

 

この、裁判長の言葉に深く同意する

 

この事件で安楽死とか、尊厳死とかを絡めてくるけど

絶対に違う

 

この人は殺人者でしかない

 

彼女の景色をこの医師は見てない、彼女から見える世界を想像していない

 

彼女が生きた価値を軽視した

 

彼女はALSを患った、人間であったのに 医師の都合のよい物語に書き換えられたと感じている

 

彼女に同情するのなら、責任をもって、彼女の最後を見届けて背負っていくものではないのか 

 

胃ろうから薬剤を注入し 死を見届けることはなく 立ち去る行為 

 

やり方が卑怯でしかない

 

誰を診ていたのかと疑問に思う

彼女の人生を誇りあるものとして 同情するなら勝手な正義感を押し付けて、見届ける事もせずに 命を奪うことに腹立たしさしか覚えない

 

私たち人間は 生きている意味を何度でも何度でも、生きている限り問い続けるであろう その中で少しの希望をもって絶望と揺れ動きながら なんとか生きている

 

それは、自分という存在が誰かの心の中に居たらいいな、とか

自分が何かの役に立ったらいいな

自分を愛してくれる人がいたらいいな、とか

 

彼女の人生をきちんと聴いたのか、彼女の歩んできた道を聴いたのか 

尊厳は守られたのか

本当に誇りをもって死ぬことはできたのか

 

絶望のまま独りで逝かせたんじゃ あまりにも残酷で

 

この医師の自己満足のための道具じゃないのか

そして、この医師は何様なんだろう

誰が、命の価値を決める?