一期一会 みはるの部屋

正義はわれにあり

愛の形にあこがれて アガペーとは

高村光太郎が愛した 智恵子を見たい

その彫刻を見たい、と思い

十和田湖に行った

 

風の強い日、自分の顔にまとわりつく髪と寒さで見た、その像は

失礼ながら 今の自分の感覚とは違うカタチだった

 

2人の乙女が手を重ねる裸体

高村光太郎という、その人が作った

それだけで、もう、十分なのだろう

 

自分が死んだら、体はモデルがあると言われても、裸体…裸体で残される

愛って…芸術って…

悲しみに暮れてこんなもの(高名な彫刻家に失礼だが)作られたくない

裸…

それも、何気にリアルな体の線がくずれた身体…

 

人間であることをやめた智恵子へ

好きな人、愛した気持ちも伝わったよ

愛の残酷さと美しさも

自分ではどうしようもできない事の無力感も

全て、全て、伝わる言葉を紡いだ詩を読んだよ

 

でも、でも、でも、リアルな感じで残されるって…

嫌、高村光太郎にとっては、高尚なアガペーだったのだろうし、愛だったのだろう

女として、もし、光太郎を好きになって愛されたら、こんな像を造られるのか…

おちおち芸術家と恋愛できんな…

さすが、智恵子…、いや、苦しかったのかな、芸術って

人はなかなか、理想どうりには生きれんな…

 

 

 

 

母は智恵子抄を大切にしていた

父が大好きな母は

享年52歳で亡くなった

最後まで、父の心配をして、父を託された

母は幸せだった 愛を信じていた

うらやましかった

 

大人になった娘は それを探していた

 

あるとき、気が付いた

愛は探して、求めるんじゃなく 育てていくのだと

弱い、から、大切に育てていくことが必要なのだと

 

何度もぶつかっては、分かり合えないことで喧嘩をし、別れては

いいところを思い出して 泣いて 後悔し 失ったものの大きさに戸惑った

 

愛してるを言えるように何度も確認して行こう

同じ道を歩もうとしてくれる人に

何度もこのままの自分でいいと、言ってくれる、その人に