一期一会 みはるの部屋

正義はわれにあり

性的虐待を受ける、ということ

コンプレックスだらけのあの頃

 

何度洗っても、母に似た鼻の黒ずみはすぐに元通りになる

矯正のしていない歯並びと 

自律神経がいかれた体はすぐに汗をかく

体毛が濃く 容易に腕をあげれなかった

刷り込まれた情報に 自分は此処になれない事を嘆いた

ないものを数える日々

 

頭の中は王子様を求めて

北川悦吏子脚本の恋愛至上主義の中

恋愛は自分を救ってくれる、と思ってた

こんな世界の男ではなく

本当のあたしをみてくれる 男

 

だけど

あたしが求める男には

自分の卑屈さが前面に出て、まっすぐにぶつかれない

ぶつかったら 壊れる

 

でも自分の格が下がるような男は付き合いたくない

条件が満たされない男は自分のコンプレックスが解消されない

 

友人たちがしている「恋愛」を羨ましくて

負けたくなかった

表面上の上っ面な関係でも 

友人たちに 下に見られたくなく それが出来ないことは恥だと思った

 

振っても痛くない あえて女がいる男と付き合ってみる

愛を語る男をあざ笑う

背景にある「女」もその「男」も「自分自身」も

 

夜はさみしさに耐えきれず

身体は身体を求める

成熟した身体は性を放っていて

自分自身を壊したくて

快楽のその先を求めて 

 

排他的で陳美的で怠惰で背徳の世界

その絶頂は始まる瞬間のみしか続かない

 

現実は、ただただ終わりを待つだけ

しらけて腰を振る男の中に猿を見て

自分に後悔する

 

自分をどこまでも堕としたくて 

苦しい思いをしている時だけ 誰かに認めてもらえるような気がした

何人も何人とも行ったセックス

 

「自分を大切に」と諭すおやじに金をもらい

好きな男には声も掛けれない

 

愛が欲しくて 愛に飢えた

 

あの日 

 

父に指を入れられた 小学生の時に男に後ろから触られた バイト先の店長に胸をもまれた 帰宅途中ナイフを持った男に脅され口にくわえた

 

自分自身が汚されてしまったら もっと汚されないといけない

汚されてが汚されないと、浄化されない

 

そんな 事 を 思い出す 夜